おわりに
本講義の到達目標は「数値計算とシミュレーション、情報可視化の技法とともに、コンピュータを用いた効率の良い計算方法を学ぶ」でした。 コンピュータを使った問題解決では、情報科学の知識だけでなく、問題の対象をよく分析し理解する能力も必要となります。 そのため本講義の内容は、他の授業(特に数学系)で学んだ内容や高校までの知識をプログラムを通じてつなげることを意識して構成しました。
本講義で扱ったトピックとして以下のようなものが含まれます。
- Processing を使ったプログラミングやグラフィックス
- 解析学(微分積分)
- 確率論
- グラフ理論
- アルゴリズムとデータ構造
- 高校物理
情報可視化は情報科学の総合格闘技です。 データをわかりやすく表現するためには、可視化対象の知識やコンピュータのソフトウェアからハードウェアまで、アルゴリズムの設計から認知科学的な視覚的デザインまでと情報科学や周辺分野の広範にわたる知識が必要になります。 情報科学は、学べば学ぶほどそれぞれの単元のつながりが見えるようになります。 情報可視化を専門にしなくても、これまでに学んだことを活かすことを意識してゼミの研究などに取り組むと良いでしょう。
情報可視化に興味を持たれた人は、色々な書籍が出ているので自分で勉強されても良いですし、尾上まで質問に来てもらっても構いません。